抜糸のリスクと失敗例

抜糸ができないケース

埋没法の抜糸は、まぶたの表面または裏側の粘膜を1~2mmほど切開し、埋め込んだ糸の結び目ごと糸を外に引き出す処置です。埋没法の施術から数ヶ月以内でしたら、確実に糸を見つけて出せますが、時間がたてばたつほど糸が見つけづらくなり、場合によっては抜糸できないことがあります。特に10年以上経過している場合は、糸の色が抜け落ちて見えづらくなったり、皮膚と一体化して取り外しが困難になる、皮膚の奥のほうに入りこんで糸を取り出せないといったケースが増えてきます。

ケース別にみる抜糸の失敗と対策

抜糸では皮膚を少しだけ切開して穴を開け、糸を外に引き出すため、まぶたが腫れやすくなります。それだけでなく、時には傷跡が残ったり、内出血や癒着などのリスクも考えられます。

抜糸の傷跡が目立つ

通常は抜糸の際に切開した傷跡は自然とふさがれて消えますが、人によっては傷が治りづらかったり、傷跡が残ることがあります。処置後2ヶ月までは患部が赤くなったり硬くなったりしますが、ほとんどの人は時間とともにおさまってきます。どうしても気になる人は、二重の切開法を受けることで傷跡を消すこともできます。

抜糸して腫れる

抜糸では大きく分けて「皮膚を切開して穴を作る」「皮膚の中に埋め込んだ糸を探す」「見つけた糸を外に出す」という手順があり、いずれもまぶたの腫れを引き起こす可能性があります。特に糸がなかなか見つからず施術に時間がかかると、そのぶん腫れが強く出やすくなります。抜糸での腫れはまぶたを冷やすことでおさまりますので、なるべく安静にして腫れがひくのを待ちましょう。

抜糸後に内出血する

埋没法で使われるのは医療用の安全な糸ですが、糸を皮膚の中に埋め込むよりも、埋め込んだ糸を引き出すほうが出血リスクは高くなります。埋没法直後であればまだ引き出しやすいのですが、施術から時間がたてばたつほど糸が見つけづらくなり、組織をかき分けて探しだすことになるので、出血しやすくなります。出血は自然と止まることがほとんどですが、内出血はひどい人で1~2週間ほど残る場合があります。

抜糸したけど癒着がとれない

埋没直後であれば糸は比較的引き出しやすいですが、時間がたった後で抜糸をすると、糸の結び目が炎症をおこした後に癒着して皮膚と一体化し、うまく糸を取り出すことができない場合があります。一番ダメージが少ないのは埋没法を受けたクリニックで抜糸を行うことですが、できない場合は他院で医師とじっくり相談した上で抜糸を検討しましょう。

ほかにも考えられる抜糸による失敗例

抜糸の傷跡が目立つ・腫れる・内出血がある・癒着が取れないといった失敗例のほかにも、抜糸する糸を間違えられる・そもそも抜糸してもらえないといった例もあります。ここでは、体験談をもとに紹介します。

抜糸する糸を間違えられた

「9カ月前に埋没法をおこなったものの、希望より狭い二重になってしまいました。気に入らないので幅を広くしてもらおうと、2回目の埋没法を3カ月前に受けました。
ところが今度は左右差が出てしまい、せめて1回目の糸は残して2回目に埋め込んだ糸を抜糸してもらうことに。無事に抜糸を終えたように思えましたが、よく見てみると抜糸の傷の上部分に糸が残っています。2回目の埋没法では1回目よりも上に糸を埋め込んだはずなので、2回目の糸を抜糸したのであれば、傷よりも上に糸があるのはおかしいのです。抜糸する糸を間違えられ、失敗されたのだと思います。抜糸の費用を全額返金してほしいです。」

参照元:[医療]美容外科にて埋没糸の抜糸ミスの可能性 - 弁護士ドットコム

2回の埋没法を受けて、2回目の糸だけ抜糸してもらうはずが、1回目のものを抜糸されたという事例です。

医師も人間なので、間違いはあるものと言っても、これは悲しい事例です。カウンセリング時に、十分にお互いの認識を統一していないと、こういった事例が起こりえます。特に埋没法の施術を何回も重ねている場合は、どの部分が抜糸したい部分なのか、医師の目で見ても判断が難しいものだと、この事例でわかります。

抜糸してもらえない

「埋没法をおこないました。腫れなどの説明は受けていたものの、ひどく腫れました。右目は2倍くらいまで腫れあがり、左目は希望したデザインの3倍くらいの幅。1カ月経っているのにかゆみもあり、ひきつった感じも不愉快でした。
埋没法をおこなった医師に診せたところ、異常な腫れや希望とは異なる幅を認め、早めの抜糸を勧められました。手術から1年以内の抜糸は無料だそうです。しかし私が求めるのは埋没費用の返金です。ダウンタイムが少ない手術を希望したのに1カ月以上腫れやかゆみが続いている・希望の幅と全く異なるデザインになっていることなどから、この埋没法は失敗だと思ったからです。
ところがそれを言うと医師は「同意書もあるため返金はできない。返金を受けないという書類にサインしなければ抜糸もおこなわない」と返してきました。これって、おかしくないですか。返金はおろか抜糸もしてもらえない状態で困っています。」

参照元:[医療]埋没二重 返金も抜糸してもらえないのでしょうか。 - 弁護士ドットコム

このケースでは、術後の腫れや希望の幅と異なる結果が「医療ミス」なのか?という点が不明瞭です。もしも医療ミスであった場合は埋没費用の返金要求はできますが、クリニック側は「リスクの説明は十分にしたし個人差についても説明した。同意書のサインも得ているのでこの結果は想定内のはずだ」という主張です。

実際、医療ミスなのかは他の医師に診てもらうなどの措置を取らなければ判断が難しいかもしれません。
さらに心配なのは、トラブルを抱えた状態のまぶたが改善されていないことです。この問題で決着がつかないために抜糸を受け入れてもらえず、腫れやかゆみは収まらないままになっていることは、大きな問題といえるでしょう。

抜糸を試みたができなかった

「数年前に埋没法の手術を受け、両目合わせて6本の糸が入っています。今回その6本すべての糸を抜去したく、クリニックに相談に行きました。そこで医師から「6本中5本は見えているので取れそう。残りの1本は見えないため取れないかもしれない。6本全部を取り切れなくても料金は一律です」といわれました。
すべてではないけれど6本中5本取れるのなら…と思い抜糸をしてもらいましたが、結果は1本も取れず。話が違うと主張したところ、「糸が見えていても抜去できるかどうかとは別の話、1本も取れないこともある。」とのこと。そんな説明は事前に受けていませんし、知っていたら抜糸を受けませんでした。
無駄に顔を傷つける形になり、とても後悔しています。せめて抜糸費用を全額返金してほしいです。」

参照元:[医療]美容整形 埋没法抜糸に失敗。返金を求められますか。 - 弁護士ドットコム

ポイントは”見えている・いないに関わらず糸が抜去できない可能性が十分にある“ということを説明し、同意を得ていたのかという点。同意書があるため難しいケースですが、もしも医師がきちんと説明できていなかった場合、全額返金の要求は自然なことのように思えます。

抜糸をしたいだけだったのに、1本も抜糸できずに切開の傷だけが残ってしまったこのケース。抜糸ができるのか、できなかった場合はどうなるのかなど事前にしっかりと説明を受けることが大切です。

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