埋没法で返金してもらえることはある?

埋没法を失敗してしまったと感じた際、「返金してほしい」と感じる人もいるでしょう。このページでは、埋没法の施術を失敗した際に返金してもらえる可能性のあるケースや、クリニックとのトラブルを防ぐために知っておきたいポイントについて紹介します。

返金してもらえるかはクリニックや医師による

埋没法を失敗したと感じても、スムーズに返金に応じてもらえるかどうかはケースバイケースです。その理由は、失敗と判断した根拠や二重のラインが崩れた原因、クリニックが施術に対して設けている保証の内容といった要素によって結果が異なるため。

例えば、術後に二重のラインが消えた原因が「強く目を擦った」といった患者さん側の行為にあった場合は、返金に応じてもらえる可能性は低いでしょう。また、患者さんが「失敗した」と感じていても、第三者(別の医師)から見て失敗=医療ミスと判断できない場合も同様に、返金を受けるのは困難です。

そもそも埋没法に関しては、仕上がりが希望にそぐわなかった場合の保証内容を「返金」ではなく「再施術」としているクリニックも多いもの。時には、患者側とクリニック側の主張が平行線をたどり、トラブルに発展してしまうこともあります。

医師が失敗を認めないケースも

全国の消費生活センターには、埋没法を含む美容医療サービスに関する相談が数多く寄せられています。その中には、「まぶたから糸がはみ出したままになっているにも関わらず、医師が失敗ではないと言い張る」といったものも。極端な例ではありますが、このように実害が発生しているにも関わらず、医師が認めないケースも存在します。

埋没法を受ける前にチェックしておくこと

埋没法のような美容整形を成功させるためには、結果を焦らず、施術の内容やクリニックの信頼性をしっかりと見極めることが大切です。次に紹介するようなポイントを確認し、トラブルを未然に防ぎましょう。

サインする前に同意書を確認

同意書には、施術の内容や保証の内容といった重要な情報が記載されています。同意書に署名するということは、そこに書かれている内容すべてに納得したという意思を示すのと同じこと。面倒でも必ず全文にしっかりと目を通し、分からない点や不安な点があれば医師に確認してからサインを行いましょう。

返金保証や再手術保証の有無を確認

施術に踏み切る前に、返金や再手術による保証の有無や、詳細な保証内容をチェックしましょう。クリニックによっては、複数種類の保証プランを設けていたり、保証に際して何らかの条件を設けていたりすることも。「糸が外れている場合は保証を行うが、デザインが希望と異なる場合の二重幅の変更は保証対象外」といったケースもままあるため、細部までしっかりと確認を行いましょう。

埋没法に対する適正を確認

「永久保証」や「再施術の回数制限なし」が謳われていても、必ずしも安心というわけではありません。埋没法は、まぶたの厚みなどの体質によって合う・合わないが分かれやすい施術であるためです。そもそも埋没法との相性が良くない場合、再施術を繰り返しても思うような結果が得られないことも。

どんな時に返金してもらえる?
実際にあった相談事例

埋没法に失敗した際、返金に応じてもらえるケースには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。弁護士のもとに寄せられた実際の相談事例をもとに、Q&A形式で紹介します。

返金してもらえる可能性があるケース

ホームページには返金不可とあったけど…?

Q.失敗には無料の再施術で対応すると言われていますが、クリニックに不信感がありもう施術を受けたくありません。ホームページには返金不可と記載がありましたが、返金を求めるのは難しいでしょうか。

A.契約の通りに施術が行われていないこと、それが医師のミスによるものであることを証明できる場合は、契約不履行を根拠として返金を求められる可能性があります。

返金不可の契約書にサインしてしまった…

Q.埋没法で明らかに失敗し、精神的苦痛を受けています。しかし、契約の際に「いかなる場合も返金できない」と記載のある書類にサインしてしまいました。

A.「いかなる場合も」という文言は消費者契約法に違反している可能性があり、正当な拘束力はないと考えられます。現在の症状が医療機関側のミスによるものであることを明らかにできれば、契約解除による返金を求めたり、損害賠償の請求を行ったりすることも可能かも知れません。

返金+治療費を請求したい

Q.施術を失敗した病院ではろくな対処をしてもらえず、別の病院を受診しようと考えています。施術を受けた病院に、手術料の返金や今後の治療費を請求したいのですが…。

A.損害賠償請求という形で、金銭を請求することは可能と考えられます。ただし、訴訟を起こす場合は、施術が失敗であったことを相談者側が立証する必要があるでしょう。

ポイントは「医師のミスによる損害」を証明できるか

美容整形に関して返金や損害賠償を求める場合、「医師の過失により失敗した」ことや「医師が説明義務や注意義務に違反していた=債務不履行があった」ことを立証しなければなりません。

例えば、先の事例にあったように、「契約書にいかなる場合にも返金はできないという記載があった」というケースでは、消費者契約法違反を根拠として契約自体を無効とし、返金を求められる可能性があります。また、施術の具体的な内容や想定される効果、起こりうるリスクについて十分な説明がなかったことを証明できる場合にも、説明義務違反として責任を問うことが可能です。

返金は困難と考えられるケース

施術から何年も経過しているけれど…

Q.施術にミスがあったのではと思い始めたのですが、手術から年数が経過しています。返金を求めることは可能でしょうか。

A.病院側が契約義務を果たさなかったこと(債務不履行)の時効は10年、医師の過失などによる不法行為の時効は3年、カルテの保存期間の義務は5年です。病院側に過失があっても、手術から年数が経過して時効が成立している場合は返金などの賠償金の請求を行うことはできません。また、時効まで猶予があっても、カルテが破棄されていてミスの立証が困難である場合は、返金を求めるのが難しいでしょう。

すでに返金してもらったが、損害賠償も求めたい

Q.美容外科で施術に失敗され、手術代金の全額返金に応じてもらいました。しかし、失敗のせいで生活に支障が出ており、精神的な苦痛も受けているため、さらに損害賠償を求めることを考えています。請求は可能でしょうか。

A.生活上の支障や精神的苦痛が、手術ミスによるものだと立証することができれば損害賠償の請求は可能であると考えられます。ただし、返金を受けた際に「これ以上の金銭の要求を行わない」という旨の合意をしている場合は、基本的に損害賠償の請求は困難となります。

「イメージと違う」だけでは返金は難しい

美容医療は「治療」を目的とする医療サービスではないため、医学的見地からみて何ら問題がない場合でも、患者側が手術の結果に不満を抱くことがあり得ます。例え患者側が「納得できない、失敗した」と思っていても、医師の手技にミスがなく、術前の説明や施術に伴う注意も十分であった場合は、医師の責任を追及することはできないのです。

美容整形外科の選び方

「失敗したかも」と思い悩む日々や、クリニックを相手取って返金を求める行為には、心身ともに大きな負担が伴います。トラブルを未然に防ぐためには、焦って施術を受けないことと、信頼できる医療機関を選ぶが大切。次のようなポイントを確認しながら、患者に対する誠意を持ったクリニックを見極めましょう。

また、はじめからひとつの病院に絞らず、複数の医療機関の説明を聞きながら検討することも重要です。

クリニック選びのチェックポイント

上記のような項目を満たすクリニックは、比較的良心的な病院である可能性が高いと言えます。埋没法を検討する時は、保証の有無や内容と並行して、このようなポイントも忘れずに確認しておきましょう。

反対に、施術のよい面ばかりを強調してリスクの説明を行わないクリニックや、料金の割引などをちらつかせて即日契約を勧めるクリニックは避けたほうが賢明です。「契約は持ち帰って検討すること」を念頭に置き、雰囲気に流されずにはっきり断る勇気を持ちましょう。断り切れる自信がないという場合は、家族や友人と一緒にカウンセリングを受けるのも手です。

ビューティー編集部より
埋没法が失敗だったと考えている人へ

埋没法の結果に「返金を求めたい」と考えてしまうほど納得がいっていない人の中には、施術を受けたクリニックに対して不信感を抱いている人もいることでしょう。そのような場合には、他院抜糸や他院修正を受け付けている別のクリニックを探し、改めて抜糸や再施術を検討するという方法も。

実際に抜糸や修正を行って状況が改善されればもちろんのこと、時には「話を聞いてもらうだけでも、心の負担が軽くなる」ということもあります。不安や精神的な苦痛をできるだけ早く払拭するため、誠意をもって対応してくれる良心的なクリニックを探しましょう。

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